白い犬

日々を暮らす

年の瀬にすすきが温かい

背の高い藁束みたいですがすすきです。

夏は青く茂り

秋にふさふさと揺らいで

令ちゃんとの朝写真にお気に入りの背景も

年越し前は刈られてしまうんです。

冬の森担当のおじさんたちが

束ねてねじってバッサリ切って

大きく背負ったらトラックへ運びます。

今年のすすきは穂が開くのが遅かったので

まだ立派だったのに残念ですね、

と声をかければ

タバコの吸い殻を投げ捨てる人がたまにいて

人気のない時ボヤになったら困るから

いったんお仕舞いにしなけりゃならないんだよ

と教えてくれました。

刈られたあとは

昭和の野球少年か亀の子たわしのようで

思わず触りたくなりませんか?

でもダメですよ。

おじさんたちの仕事はまだ続きます。

切り株の周りをブローしてゴミを飛ばして

一面を掃いて整えるまで。

茶色い山に見えても

多くの時間が費やされたボクたちの森です。

いい加減にはお正月を迎えられません。

ひとしきり会話したおじさんたちは

「いつもすすきを見てくれてありがとうね」

の言葉を投げて去りました。

え、あら、そんなこと言われたら

今日の寒さを忘れるじゃありませんか。

じんと温まった気分を抱えて

ボクは年末へとダイブ。

皆さん、今年もたくさんの愛を

本当にありがとうございました。

あと2日をぼちぼち乗り切りましょう。