チビのひとりがボクを見ています。
ボクは視線を逸らしています。
ボクのことが気になって仕方ないようで
身を乗り出してガン見してきますが
ボクは目を合わせません。
なぜってボクのほうがエライからです。
チビたちが束になりました。
近距離で見る生身のボクに興味津々です。
ふっ、こわっぱめ。
ボクはわざと大人のエリアをつくって
令ちゃんとまったりします。
チビたちには
いつまでも徹底的に甘やかしてくれる
ご近所の皆さんがいますから
ボクがとやかく言う必要はありません。
でもたまに
本当にごくたまに
ボクはチビの方向に視線を流してみます。
はっと
チビが顔を背けました。
それでいいのさ。
たたかいは始まったばかり。