世界中の人が
その姿をひと目見ようと待ち構えているのに
未だサンタさんを見た人がいないのは
サンタさんが忙しすぎるからだそうです。
なにせ
世界中の何億という良い子たちへ
ひと晩のうちにプレゼントを届け終えるには
時差と人口密度を考慮したとしても
１秒に6,000個から14,000個を
デリバリーするらしいです。
人間の視力では追えない速度ですから
サンタさんへのお礼はまた今度にして
ボクは令ちゃんとプレゼント食べに行きます。
Merry X'mas
クリスマスがついていた
ねえ、令ちゃん。
背中に何やらついてるよ。
防寒機能もなさそうなのに、やたら目立つね。
ちょっと恥ずかしくない？
え、ボクにもついてるって？
どこどこ？
あ、ホントだ！
いつの間に！
何だこれ？
紛い物ベルとニセモノ柊をポンポンが結んで
なんと
100円均一ショップで買える
クリスマス用シュシュみたいじゃないか。
そういえば
最近ボクたちが並んで歩いていると
「かわいい〜」っていう
女性の声が振りまかれてたんだ。
てっきりボクのことかと思ってたよ。
あーなんてこっちゃ。
ボクは短毛男子ですよ。
犬ですよ。
朝から晩まで
知らずにシュシュなんか背負って
お天道様の下を歩いてたってことですかい？
どうせまた飼い主たちの仕業でしょう？
油断も隙もありゃしない。
家に帰ったら
とびきり美味しいオヤツが出てくるまで
ハンガーストライキだね。
ねえ、令ちゃん、
ちょっと
聞いてるの？
シャンデリアは連日の賑わい
いますよ、バカラのシャンデリア。
ほれあそこに。
今年は
クリスマスツリーも
点灯記念イベントも
夜店もないのに
こいつは毎夜たくさんの人を集めます。
2022年１月10日まで吊られるそうです。
日没後すぐの時間は特に混んでいて
広場から写真を撮る待ち列ができますから
皆さんご注意を。
でもボクの飼い主が好きなのは朝。
連日ひと気のない広場で自然光を屈折し続ける
クリスタル魂を愛でる悦びを
周囲にも強制伝染したいようで
手当たり次第にご近所犬を連れてきては
写真を撮ります。
飼い主たちと犬たちとスマホたちが
よく冷えた路面に這いつくばって
色とりどりのオヤツが振られながら
さまざまな名前が連呼されるのを
通行人の皆さんは
ちょっと笑いながら見守ってくれます。
ボクと令ちゃんはもう慣れてしまいました。
もらうべきものさえもらえば
卓越の落ち着き。
んん、この香りはいつものゴハンですね。
謹んで頂戴しましょう。
明日の朝は味変お願いします。
M、ワン
ぼ「こんにちわー、ボクでーす」
れ「こんにちわー、令でーす」
れ「ねえねえ
私たちも大人の仲間入りしたじゃない？
素敵なご挨拶ができるようになりたいわ。
練習台になってよ」
ぼ「いいとも、お安い御用さ
じゃあ、いくよ」
ぼ「ほれほれ姐さん
可愛いなぁ
思わず頬をすり寄せちゃうよ」
れ「きゃーーーー」
れ「そんなんじゃないでしょ！
ちゃんとしないと首絞めるわよ」
ぼ「ああ、ごめん、ごめん、じゃあこれは？」
ぼ「ヘイ、カノジョー
グッモーニーング
キスキス」
れ「欧米か！」
令ちゃんのリード
令ちゃんがふつふつ怒っています。
リードです。
噛み切られています。
あ、ボクがやりました。
あいすいません。
悪気はなかったんです。
テーブルの下でひとり寂しかったんです。
令ちゃんはママの膝の上だったし。
仕上げるのに五分とかかりませんでしたよ。
手際良いでしょう？
ああ、令ちゃん、ごめんなさい。
お願いだからそんなにションボリしないで。
令ちゃんママがCreemaで作ってくれた
お気に入りだったんですよね。
令ちゃんの耳色にぴったりのオリーブ色で
しなやかな本革にステッチが入ってて
さすが高級な噛みごたえでした。
え、それは言っちゃいけないのか。
あああ、許して。
こっち向いてよ、令ちゃん。
機嫌直してボクを見てよ。
どうしたら良いんでしょう。
ほら飼い主たちがオヤツ取り出してるよ。
食べないなら
先にボクがもらっておこうか？
ああああ、それもダメですね。
このオヤツにボクは権利がありませんね
はいはい。
えーと、とりあえず何か食べてくれません？
失くしたモノのことばかり考えてると
冬が来ちゃいますよ。
この先は後処理担当の飼い主が
良きに計らいますから。
ほんとにほんとに
ごめんなさい。
２歳になりました
今日で２歳になりました。
ちなみに令ちゃんは
ボクより５か月前に生まれた
約2.5歳のおねえさんです。
今日も一緒に遊んでゴキゲンな誕生日でした。
ボクの飼い主は
ボクの誕生日に
特別なことをしません。
毎日がハッピーでおめでたい日とされ
毎朝ハッピーバースデーの曲にのせて
グッドモーニングトゥーユー歌ってくれるので
まあ許してあげましょう。
でもボクの飼い主は
誕生日にボクのどこをスリスリすれば
ボクが喜ぶのか知っています。
それだけでボクの誕生日は
かなり特別にハッピーになりました。
ちなみに
もうすぐやってくる飼い主の誕生日には
ボクを置いてPeter Luger ステーキハウスに
行くらしいです、、、え？
まあ許してあげましょう。
ようちえんが引っ越したので飼い主が見にきた
犬のようちえんに通園しておりまして
もう大人期なのにと言われますが
好き過ぎて辞められません。
ボクの教室は
この秋に渋谷から代官山へ引っ越しました。
おしゃれな街のぴっかぴかの部屋に
大きな犬や
赤ちゃん犬や
レア犬や
セレブ犬や
ボクや
その他たくさんの犬が通っています。
今日の遊び相手は
ジャックラッセルテリアのちゃおこくん。
ボクより大きな男子なので
取っ組み合いも手加減不要です。
ボクたちが絡み始めると
他のワンちゃんは割って入れません。
熱が入り過ぎて
ガオガオ言う声が太くなったり
組み合っている時間が長すぎるときは
先生が止めに入って注意を逸らし
いったん気を鎮めてくれます。
犬はとかく習慣の動物のため
感情をふりきって騒ぐことを許し続けると
癖としてそのまま性格になるらしいです。
珍しく飼い主が来園しているというのに
目もくれず走り回るわんぱく犬も
先生の前では超優等生。
ポーズを決めて微動だにしません。
これが信頼です。
あ、帰るんですか。
はいはい
お疲れ様でした。
ボクは遅くなりますから
夕ごはんは先に食べててくださいね。
ボクはお茶漬けていどで結構です。
お茶漬けとか最高なんですけど。
犬のようちえん公式サイト：
