ほう、ボールが欲しいですか。
あげようかなぁ
どうしようかなぁ
苦労して持ち帰ったボールですからね。
始まりはオスワリかフセ。
粗相リスク回避にマナーベルトを装着します。
過去にはすったもんだあったのですが
言いなりが得策と覚えました。
飼い主がボールを投げたら
行き先を見極め全速力で走ります。
あふれる本能が導いてくれます。
何かにあたって急に向きを変えたりするので
気は抜けません。
捕まえたら飼い主に向かって一直線です。
言わばクライマックスですが
実は全速力で走るから息が切れて
息が切れるとボールが落ちてしまいます。
ほらココですよ、落としたの。
TMO でノックオンですよ。
人間にはわからないでしょうね。
モノを運ぶ役割と息をする機能を
同じ部位が兼務しているのは
たいそう不便なんです。
気を取り直して拾いましょう。
ぼんやり座っている飼い主の元へ戻れば
いよいよ駆け引きの始まりです。
交渉のボールが誰の手にあるのかは明白。
ほう、欲しいですか?
代わりに何くれます?