白い犬

日々を暮らす

A5等級のゆくえ

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ものすごく魅力的なモノが

つい目と鼻の先にあるけれども

捕獲する権利がまだない場合

ボクは視線をそらします。

見ないわけではありませんが正視できません。

動物によくある行動らしいです。


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本能とは

ほとばしる感動であったりしますが

弾けてすっきりするのも悪くない一方

欲求なんぞ流して進むスキルを身につければ

もっと自由に生きられるのでしょうか。

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A5等級のブランド牛ヒレ肉はいただきもので

なんとしたことか冷凍庫で一年を越しました。

一度に食べるには大き過ぎ

誰かにあげるにはナマモノだし

思考に疲れた飼い主は

万一動物が消費しても害がないよう

味付けしないでとりあえず茹でています。

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家中にふくよかな高級肉の芳香が満ちました。

茹でたおしてなおポヨンと揺れる肉に触れ

飼い主は何かしら予定を変更する模様です。

で結局ボクはどうするんですか?

え、つづく?

つづきませんよ、今ですよ、今。

その小さな切れ端で済むわけないでしょう?

どうする飼い主

え?